テレセ

音声通話のテレセ相手に恋をしたことがある。
最初は単にテレセをしただけだった。手慣れた感じのテレセ上手な女の子だった。すっかり頂点に達した僕は、すかさず次に会う約束をして、それからテレセを通じた交際が始まった。
仕事が終わって、ツーショットダイヤルで彼女と待ち合わせをする。彼女はいつも決まって同じ曜日の同じ時間に現れた。
「ただいま」「おかえり」と言い合って、今日あったことなどを話して、テレセをする。
こうして、彼女はセフレならぬテレセフレになったのだ。
やがて、本来の目的のテレセよりも、雑談に割かれる時間が多くなっていった。極端な話、テレセをしないこともあった。
彼女の素性はわからないし、僕も自分の仕事の話などは一切しなかった。お互いの年齢さえ知らなかった。
ただ、僕はこちらの話題に明るく受け答えしてくれる彼女のことが好きだった。
ルックスなどの要素が入らない分、僕は純粋に彼女の心と性格に惚れたと言う事になる。
ただし、実際に会おうか、という話にはならなかった。
彼女とはテレセフレとして楽しい時間を過ごしている。実際に会うことによって、僕たちの仲は発展するかもしれないし、その逆も当然ある。僕は、良くなるにつれ悪くなるにつれ、今の関係の維持のみを考えたのだ。
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しかし、彼女は単にテレセフレとして僕と付き合ってくれていたのかもしれないが、僕にとっては、彼女はテレセフレを超えた恋人のような存在になっていた。
そんな関係が三か月ほど続いた後、面会を言い出したのは彼女の方からだった。
「会うのは怖い?」
そんなことを聞いてきたと覚えている。
この言葉に僕は気づいた。テレセフレとしての関係に満足しているかのように、僕は自分の心を塞いでいたのだ。本当は、リアルで彼女と会ってデートをしたい。
なぜ、自分の気持ちにウソをついていたかと言うと、いつの間にか自分の中で理想の彼女像を作り上げていたからに他ならない。理想は理想である。理想と違う女性が目の前に現れることを、彼女が言うとおり、僕は怖がっていたのだ。
結局、彼女とはそれっきりになった。リアルで会うこともなかったし、テレセも疎遠になった。
僕は、彼女のルックスではなくて、心と性格に惚れていたはずである。しかし、自分の奥底でルックスに結び付けていたのだ。
彼女と会わなかったことを僕は痛烈に後悔している。もしかしたら、生涯のパートナーになっていたかもしれない存在だったのに。
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テレセ